写真を見て、びっくりした人もいるかもしれません。こんな写真はめったに掲載しないからです。初めてかもしれません。海や近場の写真ばかりが続いたので、久しぶりに日高山脈の麓を攻めて(?)みました。八千代牧場から岩内仙境に足を伸ばして、ついでにピョータンの滝あたりまで行ってみようかと車を転がしていたら、だだっ広い畑のあいだを貫通する道路の脇に、「一本山展望台」と記された地味な標識が見えました。一本山なんて、このあたりでは馴染みのない地名なので、その標識の示す方向に車を走らせていくと、道は徐々に細くなり、舗装も途切れ、鬱蒼と木々が生茂る山道となり、さらに傾斜もきつくなっていった先に小さな駐車場——といっても、そういう看板が出ているだけで、山の中腹にできた空き地に過ぎない——で行き止まり。そこからは徒歩で細い山道を五分ほど登ると、携帯電話の無線タワーのような展望台がにょっきりと立っているではありませんか。高さは二、三十メートルくらいでしょうか。一番上まで昇ると、西側にカムイ岳、ペテガリ岳、カムイエクウチカウシ岳、そして十勝幌尻岳が、東側には中札内から更別にかけての広大な畑作地帯が広がり、北のほうには帯広市街が見えます。その写真も撮りましたが、広大な風景はこれまで何枚もここにアップしてきたので、あえて今回は奇妙に人工的な「展望タワー」の写真を揚げることにしました。まあ、中札内村が潤っているんでしょうね、こんな寂れたところに立派な展望台を作るくらいですから。