*151 十勝太の春です。

十勝太(ISO/200, 55mm, f/8, 1/450, 22/03/20)

十勝太というのは、かつての十勝川河口一帯をさした地名——今もその地名は健在ですが、現在の十勝川本流の河口は大津のほうに移っているので、念のため。ここは現在浦幌十勝川と呼ばれている分流の河口付近です。かつてこのあたりにはアイヌの人々の集落があって、この岸辺の上にはチャシと呼ばれる遺構がある——こんもりと盛り上がった丘のようなところで、浦幌十勝川の流れを見下ろすことができます。岸辺まで降りられる道を見つけたので、そこで撮影。そのあと昆布刈石海岸へ。季節に一度くらいは来たくなるスポット。

*150 白鷺。

帯広川(ISO/200, 55mm, f/8, 1/1500, 15/03/20)

今朝は久しぶりに帯広川の岸辺を歩いてみました。帯広のことを知らない人のためにご説明しますと、この川はかつて——半世紀前!——私が通った柏葉高校の裏を流れています。昔はこの川の土手ぎわにテニスコートがあって、一所懸命白球を追いかけたものでした。新型コロナウィルスとかで、気分がどうも晴れません。日曜日の朝、晴れ上がった空を悠々と飛ぶ白鷺の勇姿でも見て、元気を出してください。

*149 春のきざし。

幕別(ISO/200, 55mm, f/8, 1/950, 08/03/20)

「春のきざし」と銘打ってみたものの、これじゃ真冬と題してもいいような。とにかく、春めいてきたかと思ったら、ここにきてドカン、ドカンと大雪が降って、雪かきに追われました。でも、すでに地熱が上がってきているので、どんどん溶けはじめている。というわけで、雪原のなかに——どういうわけか——丸くぽっかりと浮かんでいる木立も、ふつうなら枝葉に雪が残っているはずなのに赤茶けた地肌を剥き出しにしている。まあ、これも「春のきざし」だと思ってみてください。幕別といってもとても広いのですが、この場合、地名にはさほど意味がないのでご容赦を。

*148 夢のあと。

    空港付近(ISO/400, 18mm, f/8, 1/1500, 29/02/20)

十勝を知らない人は、なんでこんな雪原にヨーロッパ風の城館と観覧車が並んでいるんだと思うだろう。じつはこれ、30年ほど前に十勝のデベロッパーが立ち上げたテーマパーク〈グリュック王国〉の跡地。中世ドイツやグリム童話の世界を再現するユニークなテーマパークだったが、バブルがはじけ、紆余曲折の末、結局は閉園に追い込まれた。でも、建物や施設を壊して更地にするにはお金がかかる。それで放置されている。悪ガキが敷地に侵入して悪さをしたりするので、門は厳重に閉鎖され、「不法侵入した者は警察に通報する」という物々しい警告の看板が掲げられている。いつも同じような構図の写真ばかりじゃ撮影者も飽きるので、横長にトリミングしてみた。北海道はコロナウィルスの拡散を防ぐために、週末の外出禁止令(自粛でしたね)が出たけれど、車で移動するぶんには構わないだろうというわけで、ガソリンを入れてから、いつものように撮影ドライブに出かけた。

*147 雲の品評会。

空港までの途上(ISO/400, 55mm, f/11, 1/500, 23/02/20)

今朝がた、また雪が20センチほど積もり、雪かきをしたあと午前中はゆっくりしていて、午後から車を出した。山のほうには、いろいろな種類、形、高さの雲が勢揃いしていて、さながら品評会のようだった。

*146 春を待つ。

空港までの途上(ISO/200, 26.5mm, f/8, 1/1000, 15/02/20)

これも一種の異常気象なのか、マイナス20°を下回って雪がドカンと降ったかと思うと、春先のような暖かい日がやってきて、また寒くなるという日が続いています。そのせいで畑に積もった雪の表面も溶けては凍りを繰り返し、圧縮されて表面はカチンカチン。畝の跡が見えるのもそのあらわれ。

*145 厳寒。

幕別のどこか(ISO/400, 18mm, f/8, 1/1700, 09/02/20)

この一週間ほど、朝はマイナス20度前後の日が続いています。昔は(半世紀前!)こんなの当たり前だったけれども、最近は暖冬というべきか、異常気象というべきか、マイナス20度以下の気温が珍しくなった。この写真は雪に覆われた畑のなかの一本道で撮影したもの(時刻は15:44)。道は南北に通っていて、西から東へ風が通り抜ける。道の西側にはシャッター式の金属製の防風柵が設置されていて、二、三百メートル置きに柵が途切れている。そこのところを地吹雪が道を渡っていく。鋭利な雪庇ができていて、そこをパウダー状の雪が風に乗ってジャンプする。見えるかな?

*144 雪、雪、雪。

新得(ISO/200, 18mm, f/8, 1/1000, 02/02/20)

先週の木曜日に十勝全体に30センチ前後の雪が降ったので、どこもかしこも雪だらけ。久しぶりに新得まで足を伸ばしてみた。NHKの朝ドラ・ファンの方ならご存知だろうが、ここは前回シリーズ「なつぞら」のロケ地になったところ。まるで火山の噴火のような雲がおもしろくて撮った。山の名前はわからない。新得山にはスキー場があるけれど、たぶんそこではないだろう。

*143 屋根の上の雲。

大津(ISO/200, 30.2mm, f/8, 1/600, 26/01/20)

今日の午後、久しぶりに大津の港まで足を伸ばした。ジュエリーアイスとか呼ばれる流氷のかけらが海岸に打ち寄せる季節になったというので、たくさんの人がカメラを持ってきていた。三脚はいいとしても、超望遠レンズを装着したカメラだとか、何を写そうというのか、とほうもなく物々しい装備の人もちらほらいた。人の動きに誘われるようにして、何枚か流氷のかけらを写してみたけれど、全然気持ちが動かない。釣りではないけれど、今日はボウズかと思って帰りかけたら、目の前の家並みの屋根をさっと掃くように白い雲がたなびいていた。こっちには大いに気持ちが動いて、満足して帰ってきた。

*142 白煙。

本別(ISO/200, 55mm, f/8, 1/640, 12/01/20)

これも先週の日曜日に撮った一枚。本別にある製糖工場から立ち上っている白煙に見惚れて、思わず路肩に車を停めてパチリ。じつは今日も同じ道を走ってみたのだけれど、一週間のあいだに雪化粧はすっかり消えて、別世界から元の世界に戻っていた。撮った写真は一枚だけ、それもアップするほどのものではなく、仕方なくというか、むしろこれ幸いにと先週撮ったものから、この一枚を選んだ。