*120 水紋

千代田堰堤(ISO/400, 18mm, f/9, 1/1500, 04/08/19)

久しぶりに十勝川の千代田堰堤まで車を走らせた。気温は30℃近くあったが、風が川面の涼しさを橋まで吹き上げていた。風の描く波紋は複雑に屈折し、精緻に彫り上げられた銅版のように見えた。

*119 梅雨明け

空港近辺(ISO/400, 18mm, f/8, 1/850, 28/07/19)

これが梅雨明けと言えるのかどうか……。かつては北海道に梅雨はないと言われていたのに、ここ一ヵ月、ずっとぐずついた空模様が続いていた。ようやく、今日は久々の30℃超え。ごらんのとおり、湿度はまだ高く、日高の山並みは烟っている。

*118 雨の十勝平野

嵐山展望台(ISO/400, 31.5mm, f/5.6, 1/550, 14/07/19)

このところずっと雨が降っている。雨の日のドライブも写真撮影も、天気のせいで文字どおり気が晴れない。雨の十勝平野を見下ろすのもいいかと思って、帯広市内から西へ三十分ほどのところにある芽室の嵐山まで車を走らせてみた。蜘蛛の巣もずぶ濡れで、これじゃ虫も引っかからないだろうにと思いつつ。

*117 空の散歩。

大津(ISO/400, 18mm, f/16, 1/1600, トリミングあり、07/07/19)

今朝10時頃に家を発って、11時頃、大津の海岸に到着した。ところが、曇り空のせいか、鮭釣り禁止のお札のせいか、あの広大な浜辺に見渡すかぎり、人っ子ひとりいないではないか。呆然と立ち尽くしていたら、空からエンジン音が響いてきた。見上げると、プロペラ付のパラグライダーが飛んでいる。これでやっと、二人になった。地上の変わり者と上空の変わり者。

*116 わが家の薔薇。

自宅花壇(ISO/200, 55mm, 0.33ev, f/4, 1/140, 29/06/19)

昨日の午後に撮影。この二、三日、ぐずついた天気がつづいている。太陽の光をさんさんと浴びているときよりも、曇り空の下のほうが、色合いがしっとりと落ち着く。手折られる前の、薔薇の花束。

*115 ヤマブキショウマ

帯広市野草園(ISO/800, 18mm, f/4, 1/125, 23/06/19)

今日は遠出する気になれず、近場の緑が丘公園のなかにある野草園をぷらぷら。この野草の名は、ヤマブキショウマ(山吹升麻)というんだそうな。園内の小屋で、作業中の管理人さんに、撮ったばかりの写真を見せて尋ねたら、即答だった。マジで尊敬します。

*114 雨の美術館村

中札内(ISO/800, 18mm, f/2.8, 1/125, 16/06/19)

帯広市に隣接する広大な中札内村の一隅に、帯広市民の誇る菓子店「六花亭」が柏林のなかに開いた美術館村がある。今日は朝から雨だったけれど、雨空の下のドライブもよかろうと、午後から車を走らせること三十分、美術館村のなかにある「ポロシリ」というレストランで、チョコレートをかじりながらコーヒーをいただいた。ちょっとしたいたずら心で、室内から柏林を撮ってみた。柏の木に丸い照明がぶら下がっているように見えたら、お慰み。

*113 しゃくなげ。

自宅前花壇(ISO/400, 55mm, f/4, 1/250, 09/06/19)

毎年、この季節になると家の花壇にしゃくなげが数輪咲く。花は散り、翌年また咲く。それは同じ花の生まれ変わりなのだろうか。それともまったく新しい花として咲くのだろうか。花にとってはどうでもいいことなのだろうが。どうせ同じ土地、同じ根から咲くのだから。

*112 水平線の彼方。

昆布刈石展望台(ISO/200, 35,8mm, f/8, 1/800, 26/05/19)

先週の日曜日に撮影した海岸を崖の上から見下ろしたもの。この水平線の彼方にアメリカ西海岸がある。羽田や成田からは毎日、西海岸を目指す飛行機が飛び立ち、そのはるか上空の軌道では幾つものの人工衛星が周回し、テレビの画面には世界各地の街や風景が映し出されるというのに、やはり地球は大きくて広い。この身体感覚を大事にしたい。

*111 涼を求めて。

昆布刈石海岸(ISO/200, 18mm, f/8, 1/680, 26/05/19)

今日の帯広の最高気温は38.8℃。帯広測候所観測史上最高気温を記録した。この季節外れの猛暑から脱出すべく、十勝管内から少し釧路管内へ出たところにある昆布刈石海岸へ。こちらは海辺ということもあって、車の温度計は25℃を示していた。たくさん撮った写真のなかから、とりわけ涼しげなのを一枚。炎暑の見舞いとして。