
これも一種の異常気象なのか、マイナス20°を下回って雪がドカンと降ったかと思うと、春先のような暖かい日がやってきて、また寒くなるという日が続いています。そのせいで畑に積もった雪の表面も溶けては凍りを繰り返し、圧縮されて表面はカチンカチン。畝の跡が見えるのもそのあらわれ。

この一週間ほど、朝はマイナス20度前後の日が続いています。昔は(半世紀前!)こんなの当たり前だったけれども、最近は暖冬というべきか、異常気象というべきか、マイナス20度以下の気温が珍しくなった。この写真は雪に覆われた畑のなかの一本道で撮影したもの(時刻は15:44)。道は南北に通っていて、西から東へ風が通り抜ける。道の西側にはシャッター式の金属製の防風柵が設置されていて、二、三百メートル置きに柵が途切れている。そこのところを地吹雪が道を渡っていく。鋭利な雪庇ができていて、そこをパウダー状の雪が風に乗ってジャンプする。見えるかな?

今日の午後、久しぶりに大津の港まで足を伸ばした。ジュエリーアイスとか呼ばれる流氷のかけらが海岸に打ち寄せる季節になったというので、たくさんの人がカメラを持ってきていた。三脚はいいとしても、超望遠レンズを装着したカメラだとか、何を写そうというのか、とほうもなく物々しい装備の人もちらほらいた。人の動きに誘われるようにして、何枚か流氷のかけらを写してみたけれど、全然気持ちが動かない。釣りではないけれど、今日はボウズかと思って帰りかけたら、目の前の家並みの屋根をさっと掃くように白い雲がたなびいていた。こっちには大いに気持ちが動いて、満足して帰ってきた。

正確に言うと、千代田堰堤から利別川にかけての途上で撮影(10時ころ)。今朝はマイナス14度まで冷え込んだ。一昨日から昨日にかけて断続的に降った雪がそのまんま残っている今日の十勝平野は、いちめんの雪景色。空も真っ青ではなく、白く霞みがかった雲がたなびいていた。まさにあっと息を呑むような景色がどこまでも続いていて、どこを切り取っても幻想的というか、ファンタジーというか。たくさん撮った写真のなかから、あえてこの一枚を選んだのは、人工物(人家とか道とか轍とか)が写っていないと、まるでこの世のものとは思えないような映像になってしまうから。きれいすぎるのも程々にしないと。

芽室から中札内への途上で撮影。中札内は行政上は村だが、途方もなく広い。日高山脈の向こうに沈もうとしている夕日を、このカメラに装着しているレンズの最大ズーム(55mm)にして撮ってみた。手前の枯れ草に焦点が合っているので、少しボケ気味だけど、まぁ、このカメラ——繰り返すけれども——この逆光とこの空気感をよくとらえられるものだと感心する。もちろん(?)オートで撮影。テクノロジーの進歩に、むしろ唖然とする。本文の更新はなかなか難しく——オートで執筆というわけにはいかないので——せめて写真だけでも週に一度はアップするようにします。