今朝は札内川とは反対方向に位置する緑ヶ丘公園に足をのばしてみました。この公園は「世界一長いベンチ」のあるグリーンパークと隣接していて、楓の並木が今を盛りと赤く、黄色く燃え上がっています。この写真はボート乗場のある小さな池のほとりに立っている紅葉。朝の光がさざなみに当たって反射し、その照り返しが紅葉の裏でちらちらと揺れていたのですが、写真は一瞬を切り取ってしまうので、揺れまでは映らない。いっそ動画にしようかとも思ったけれど、欲張るときりがないので。
今日の一枚のカテゴリー: ギャラリー
*185 無風。
日々、紅葉は色艶やかになっていきます。でも、今日の一枚はこれ。対岸のセメント工場から立ちのぼる煙と、何やら畑で野焼きをしているような草の焦げる匂い。まるで煙が朝日に吸い込まれていくようです。この無風のなかにしばらく佇んでいました。これも秋です。
*184 ひかりの透かし。
すでに真っ赤に色づいているカエデもありますが、燃えるような赤になるまでもう少し待とうと。こうやって葉叢の裏側から撮るといい具合に光と色が重なり合います。こういうのも、ハッと思ったときにアップしておかないと結局はハードディスクの奥にしまい込まれて、日の目を見ないことになる。まぁ、本物はたっぷり秋の陽ざしを浴びて満足してるでしょうけれど。
*183 秋の日の雨上がり。
昨日は一日雨模様、夜明け前に雨は上がったようです。そして、目覚めると光が雨上がりの大気のなかに散乱している。今朝はあっちにもこっちにも目を引く紅葉・黄葉がたくさんあって、40枚ほど写真に収めましたが、今日の一枚はなんといってもこれ。赤や黄色に染まった樹木の写真はこれからいくらでも撮れますが、秋の日の、こんなに色っぽい光の朝にはめったに出会えませんので。
*182 ハマナス(白)
いつのまにか表紙の交換は土曜日か、日曜日、週に一度という習慣が定着してしまいましたが、今朝の自転車散歩で、あまりにきれいな白のハマナスを見かけたので、アップすることにしました。朝の散歩は雨が降らないかぎり、ほぼ毎日一時間程度続けていますが、夏の終わりから秋の初めは季節の谷間で、植物たちは精彩に欠いて、どこをどう切り取ろうと、満足のいく写真が撮れない。ところがここ数日、急に秋めいてきて朝の気温が下がってくると、花も葉も色艶やかに装うようになりました。ハマナスは必ずしも秋の花ではありませんが、土手際に小さなハマナスの群生があって、その暗がりのなかにそこだけ光が射しているように白と緑のコントラストが目に飛び込んできました。じつはこの写真、少しピントが甘いのです。でも、花弁の先端にピントが合うと中央の雄蕊雌蕊がボケてしまうし、緑の葉先にピントが合うと花全体がボケてしまいます——それくらい、このフジノン35mmf/1.4は被写界深度がデリケート——。でも、たまたまこの写真は花も葉も、全体がふわっと浮き上がるように撮れた。そう、たまたまです。素人写真は、このたまたまが嬉しい。嬉しさのお裾分けということで、今朝の撮れたて一枚を。
*181 秋のはじまり。
なんの花なのか、実なのか、よくわかりませんが、ようやく十勝も色づきはじめました。でも、まだまだです。ここは中札内美術村の敷地の中の「美術村庭園」。冬支度なのか、二、三人の作業者が庭園内の植物の手入れをしておりました。もうじき真っ赤っか、真っ黄っきの秋をお目にかけます。
*180 秋が落ちてきた。
九月に入っても30度を超す真夏日が続いていたかと思ったら、急に台風が近づいてきて、強風にあおられた栃の木からたくさんの実と葉っぱと小枝が落ちてきた。朝も寒いし、陽が傾くのも早くなりました。もうそろそろ十月です。一昔前なら冬支度が始まる頃でした。季節の狂いは人の狂いか?
*179 またまたナナカマド。
じつは今日の午後も帯広の森へ行ってきたのですが、せっかく自転車まで車に積んで森の小径をあちこち散策したものの、写真に撮りたいようなところがまるでない。季節が中途半端なのでしょう。それで先週の木曜日の朝に撮ったものを載せることにしました。ナナカマドはさすがに飽きましたが、これだと趣向が変わるだろうと思って。公園沿いに建っている人家の壁の前に枝を垂らしたナナカマドをただ撮っただけです。
*178 朽ちる夏。
久しぶりに「帯広の森」へ行ってみた。帯広に帰ってきてまもなく、一度だけ行った記憶がある。たぶん十年ほど前のことだ。帯広市民以外の人のために説明しておくと、市の西郊にあって、いくつものスポーツ施設が集まっている地域を指す。市民の植樹によって、四百ヘクタールを超す森が施設を取り囲んでいる。雨が降り続いて、ひんやりと湿った森のなかを歩いていると、せわしなくささくれだった神経が和らいでいくような気がする。見上げると朽ちかけたナナカマドの枝が目に入り、カメラを向けると、森の小径の向こうから自転車に乗った女の子が二人寄ってきた。「何をとってるの?」と不思議そうにきいてくるので、指先を頭上に向けて、「あの赤い実」と答えると、怪訝そうな顔をして去っていった。リスか野鳥でも撮っているのではないかと思ったのだろう。しばらく歩くと、「この森は昭和五十五年(1980年)の第六回市民植樹祭で植えられました」と記した案内板が立っていた。帯広の森は何年もかかって、段階的に大きく育てられた人工の森だということは聞いていたが、たまたま久しぶりに訪れた森の区画が四十年前に植樹されたところだということを知って、茫然と立ち尽くした。四十年前といえば、私は東京に住んでいて、勤めていた会社を辞め、アルジェリアに出稼ぎに行こうとしていた年だから。
*177 栃の葉。
今日はカラッとは晴れませんでしたが、朝の散歩で撮ったこの秋らしい一枚を。午後からは池田から本別に向かう途中で士幌方面に左折、十勝平野らしい広大な畑地のど真ん中をひたすら走りました。どこもかしこもナナカマドがまぶしいほど真っ赤な実をみのらせて、枝をたわわにしならせていましたが、ナナカマドの写真はもういいかと思って……。