*126 秋、たけなわ。

札内川近辺(ISO/200, 18mm, -1ev, f/7.1, 1/150, 15/09/19)

前回はあまりに地味だったので、今回はややゴージャスに。秋たけなわというと、ふつう十月を思い出す人が多いだろうけれど、ここは北海道なので。といっても、温暖化のせいか、まだ日中は暑い日がある。さすがに夜は冷えてくるので、着るものに困る。

*125 名もない花

札内川中州(ISO/320, 28.9mm, f/4, 1/125, 05/09/19)

昭和天皇によると「名もなき花」などというものはないんだそうである。天皇まで引き合いに出さなくとも、この写真を持って、帯広野草園の管理人さんに見せれば、きっと即答してくれるだろう。ただし、この撮影には手間取った。というのも、川の水が減って簡単に中州まで降りられたのはいいのだけれど、ずっと下流に向かって歩いて行ったら、干上がった岸辺がなくなって、しかたないので靴と靴下を脱いで浅瀬を渡って岸に上がった。労作。先週五日の朝七時頃撮影。

*124 初秋

嵐山展望台(ISO/400, 18mm, f/8, 1/500, 01/09/19)

一ヵ月前に来たときには雨で、しかたなく雨に濡れた蜘蛛の巣を写したりしましたが(*118 雨の十勝平野)、今日は天気雨が上がった直後で色が瑞々しい。ブログ本文の更新は少しお休みしますが、写真のほうはせっせと撮りたいと思ってます。今後ともよろしくご贔屓に。

*123 真夏の死

十勝川温泉近辺(ISO/400, 18mm, f/8, 1/750, 25/08/19)

エコロジーパーク脇のこの道を下っていくと、十勝川の岸辺に出る。タイトルの「真夏の死」は三島由紀夫とはなんの関係もありません。盛夏が過ぎ去って、風景もくたびれてしまったなぁという感慨です。

*122 もう秋か。

防火線跡公園(ISO/200, 55mm, f/4, 1/90, 13/08/19)

「もう、秋か!」のあとには「それにしても、なぜに永遠の太陽を惜しむのか……」という詩句が続く(アルチュール・ランボー、小林秀雄訳)。キリスト教文明からはるか彼方の日本においては、「小さな秋見つけた」のほうが身に染みる。防火線というのは、街路が碁盤の目になっている帯広市街に大通公園を中心にして、斜め十文字に走っていた防火用道路のこと。今では意味がなくなって、すべて公園になっている。

*121 朝顔

根室本線高架下(ISO/200, 55mm, f/4, 1/125, 01/08/19)

今日は一歩も表に出ることなく、ブログの本文を書きつづけていた(正確に言うと、昨日の朝から、ずっと)。なので、今月の初めに朝の自転車散歩のときに写したものを。朝顔の花弁の内部に光源があるかのような、このまばゆい白はどうしたことか。

*120 水紋

千代田堰堤(ISO/400, 18mm, f/9, 1/1500, 04/08/19)

久しぶりに十勝川の千代田堰堤まで車を走らせた。気温は30℃近くあったが、風が川面の涼しさを橋まで吹き上げていた。風の描く波紋は複雑に屈折し、精緻に彫り上げられた銅版のように見えた。

*119 梅雨明け

空港近辺(ISO/400, 18mm, f/8, 1/850, 28/07/19)

これが梅雨明けと言えるのかどうか……。かつては北海道に梅雨はないと言われていたのに、ここ一ヵ月、ずっとぐずついた空模様が続いていた。ようやく、今日は久々の30℃超え。ごらんのとおり、湿度はまだ高く、日高の山並みは烟っている。

*118 雨の十勝平野

嵐山展望台(ISO/400, 31.5mm, f/5.6, 1/550, 14/07/19)

このところずっと雨が降っている。雨の日のドライブも写真撮影も、天気のせいで文字どおり気が晴れない。雨の十勝平野を見下ろすのもいいかと思って、帯広市内から西へ三十分ほどのところにある芽室の嵐山まで車を走らせてみた。蜘蛛の巣もずぶ濡れで、これじゃ虫も引っかからないだろうにと思いつつ。

*117 空の散歩。

大津(ISO/400, 18mm, f/16, 1/1600, トリミングあり、07/07/19)

今朝10時頃に家を発って、11時頃、大津の海岸に到着した。ところが、曇り空のせいか、鮭釣り禁止のお札のせいか、あの広大な浜辺に見渡すかぎり、人っ子ひとりいないではないか。呆然と立ち尽くしていたら、空からエンジン音が響いてきた。見上げると、プロペラ付のパラグライダーが飛んでいる。これでやっと、二人になった。地上の変わり者と上空の変わり者。